不妊治療コラム

COLUMN

培養室コラム ― 2026年1月 ―

テーマ:学会への参加

 
2026年1月7日・8日に開催された
第31回 日本臨床エンブリオロジスト学会 学術集会・ワークショップに、当院から3名の培養士が参加しました。
 

今回のコラムでは、
「なぜ学会に参加するのか」
「学会参加後、院内でどのような取り組みを行っているのか」
についてご紹介いたします。

学会に参加する目的


1.最新の知見・技術の習得

学会では、生殖医療に関する最新の研究成果や技術、臨床報告が数多く発表されます。
私たちは、自施設で行っている培養方法や手技が最新の知見と照らして適切であるかを確認するとともに、新たに取り入れられる技術がないかを検討することを目的に参加しています。

2.他施設との情報交換

学会には全国各地の医療機関から多くの培養士が参加します。
他施設の取り組みや工夫について直接意見交換を行うことで、書籍や論文だけでは得られない実践的な知識を学ぶ貴重な機会となります。

3.認定資格の取得・更新

胚培養士には、日本卵子学会が認定する
「生殖補助医療胚培養士」
という資格があります。
この資格の取得・更新には、学会参加や継続的な研鑽が必須となっており、専門性を維持・向上させるためにも学会参加は重要な役割を担っています。

学会参加後の取り組み


学会で得た知見や情報は、参加した培養士だけのものにせず、院内で共有します。
共有後は、
 

  • 現在の培養環境や手技で改善できる点はないか
  • 新たに導入可能な技術があるか

といった点について、培養士全員で検討を行います。
 

▼学会の内容を共有中


今回の学会では技術講習(ワークショップ)も開催されており、そこで学んだ内容を正確に伝達し、培養環境や手技をより良いものへとつなげる取り組みを行っています。

今回の学会で学んだこと


今回参加したワークショップでは、
PGT(着床前遺伝学的検査)におけるバイオプシー(細胞採取)の手技について、実技指導を受けました。

バイオプシーの方法には複数の選択肢があり、施設ごとに採用している手技も異なります。
今回、当院では採用していない手技についても改めて学ぶことで、
 

  • 胚の状態に応じた新たな選択肢として活用できる可能性
  • より精度の高いバイオプシーにつながる可能性

を感じました。

今後も、こうした学びを日々の培養業務に反映し、より安全で質の高い生殖医療の提供を目指してまいります。