不妊治療コラム

COLUMN

 採卵周期のスケジュール ART07

採卵周期のスケジュールについて

期間の目安:月経2~3日目から 約10~14日間
通院回数の目安:3~5回程度(※個人差・周期差があります)

採卵周期では、卵胞の発育状況に合わせて通院やお薬の調整を行い、
最も良いタイミングで採卵を実施します。

 1回目来院:調節卵巣刺激の開始

  • 月経3日目までに受診
  • 経腟超音波で卵巣の状態を確認
  • 必要に応じて血液検査(ホルモン値:E2・FSH・LHなど)を実施
  • 卵巣に腫れがみられる場合などは、その周期での採卵を見合わせることがあります。
  • 検査結果をもとに、使用する薬剤・投与量・刺激法・投与期間を決定し、担当医よりご説明します。

この日から、自己注射や内服薬による卵巣刺激(排卵誘発)を開始します。

 2回目来院:卵胞の発育を評価

  • 月経8~10日目頃に受診
  • 超音波検査などで卵胞の発育状況を確認します。
  • 結果に応じて、今後の注射回数や投与量を調整します。
  • 卵胞の成長に応じて、数日後に3回目の診察を行う場合もあります。

卵胞の大きさが採卵の目安に達した時点で、採卵日を決定します。
最終的な卵子の成熟を促すため、点鼻薬または注射の投与時間を指定します(※設定時間は厳守)。

 採卵日(12~14日目頃)

  • 採卵は通常、月経12~14日目頃に行います。
  • 採卵当日に、ご主人(またはパートナー)の精子が必要です。
  • 静脈麻酔下で経腟超音波ガイドを用い、卵巣内の卵胞を細い針で穿刺し卵胞液を吸引します。
  • 採取した卵胞液から卵子を確認・回収し、その後受精操作を行います。
  • 採卵後は軽い下腹部痛や張り感を感じることがあります。数日間は激しい運動等を控えてください。

受精・胚培養・胚凍結は、すべて当院の培養室にて厳重な管理のもと行います。

 採卵後の通院

  • 採卵後の状態により、翌日または数日後に卵巣の状態を確認するため受診をお願いすることがあります。
  • 採卵から約1週間後を目安に、受精・胚培養・胚凍結の結果をご報告いたします。
  • 結果をもとに、次周期以降の移植や治療計画を一緒に立てていきます。

採卵周期は、体外受精の中でも特に重要なステップのひとつです。
医師と培養士がチームで連携し、卵巣の反応を丁寧に確認しながら、
患者様一人ひとりに最適なタイミングで安全に採卵を行うよう努めています。